更新日 : 2014/11/12

地域統括会社

近年、日系企業のアジア進出が加速しており、また、日本における外国子会社合算税制の改正もあり、
日系企業がアジア全体を統括する地域統括会社をシンガポールに設置する事例が増加しています。

シンガポールでは政策として多国籍企業の地域統括会社を誘致しており、
地域統括会社に対する政府のサポートが充実しています。

地域統括会社を対象とした主な優遇税制としては、事業戦略の策定・開発、統括的経営管理や
マーケティングなどの事業統括機能を有する地域統括会社に適用される地域統括本部優遇税制が挙げられ、
下記の適格要件を満たした企業について15%の軽減税率の適用が認められます。

<地域統括本部優遇税制適格要件>
資本金:優遇期間開始1年以内にS$200K、3年以内にS$500Kとなること

統括機能:優遇期間の3年目終了までに3種類以上の統括サービスを3カ国以上の外国関係会社に提供すること

従業員: ①優遇期間を通じて熟練労働者が従業員の75%以上を占めること
             ②3年以内に10名以上の専門職者を雇用すること
             ③3年以内に上位5名の管理職者の平均報酬を年間S$100K以上とすること

事業支出:①3年以内にシンガポールにおける年間事業支出がS$2mil以上増加すること
               ②事業支出の増加が優遇期間の累積でS$3mil以上となること

さらに、地域統括本部としての適格要件を大幅に超える企業を対象に5%、または10%の軽減税率適用を認める国際統括本部優遇税制もあります。この他にも、所定の金融・財務統括機能を有する地域統括会社に適用のある金融財務センタープログラムや物流統括会社に適用のあるグローバルトレーダープログラムがあります。

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